淡紅の月と華

第12章 /Yuh’s Story

沙耶を抱きつくし、眠りに就いたのは明け方近く







自分でも引くほど溜まっていたことに笑えた







目を覚ますと、沙耶は隣ですやすやと眠っている







沙耶の頬にかかっている髪を退ける








透けるような白い肌









少し目線を下にずらせば沙耶のその白い肌に紅い痕が残っている









そこにゆっくりと指を這わせる









首筋からゆっくりと、鎖骨、胸、脇腹…










何をしてんだ俺は…









馬鹿みたいに










マーキングしてるただの犬じゃねえか













ぴくりと沙耶が体を震わせる











どうしたものだろうか










心の底から愛おしいと










昨日あんなに馬鹿みたいに抱いて、言えた義理じゃないのかもしれないが











沙耶が本当に愛おしい












女に対して










いや、全てのものに対してここまで愛おしいと思ったことがあっただろうか?











沙耶が起きたら、ゆっくり体を休めさせて、ゴロゴロしよう










沙耶が出掛けてえって言ったら外出るし、寝たいっていうなら甘やかしてたくさん寝かせてやる












沙耶










もう俺は迷わない











俺はお前を離さないから












絶対に、お前を幸せにする
























…そう誓ったのに














沙耶













本当に、お前は雲隠れの女だ











頼む、枯れないでくれ










俺はお前の月となる












暗い夜の中でも












沙耶を照らし続ける光であり続けるから











だからどうか枯れないでくれ














俺は…














俺は……

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