淡紅の月と華

第13章 /Yuh’s Story

ある日







沙耶が大学に行き、俺は事務所で仕事をしていた







今日は夕方まで授業がある日







沙耶を迎えに行ったらどこに飯に行こう、そんなことを考えていた











その時、俺の携帯が震えた










「もしもし?」











『か、頭…すいません…沙耶さんがっ…』











「…!沙耶がどうした?」











『沙耶さんがっ…春川の組の者に轢かれてっ…』













俺は弾かれたように立ち上がった












その様子に、事務所の人間の視線がこちらに注がれる











『すいません…俺らも今…深手を負っててっ…野次馬が通報した救急車で沙耶さんが運ばれていきました…』














すると親父の携帯が横で鳴り響いた












すぐさま、親父はその携帯を手に取り、電話に出る












「悠、香仁病院だ。沙耶さんがそこに運ばれたらしい」












俺はその言葉を聞いたと同時に事務所を飛び出した
















「…おい、切るぞ。お前らは大丈夫か」














『は、はい。俺たちはいつもの病院に自力で移動します…すいません…』














「いい、後でまた話は聞く」














車に乗り込み、俺はアクセルを全開にして沙耶のいる病院に向かった












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