淡紅の月と華

「少し遅くなったけどな…誕生日プレゼントだ」




「…へ?」





悠さんはそういうと、唇を合わせてきた





触れるだけのキスがゆっくりと食むキスへと変わる






「んっ…」






ちゅっとリップ音を立てて離れるとにっこりと笑い






「お前の誕生日、この間だったんだろ?祝ってやれてなかったから、ここに連れてきたんだ」







どうやら、悠さんなりのサプライズだったらしく、私の服を脱がせたのは、コーヒーを持ったまま眠ってしまい、盛大に私の服にかかって、クリーニングに全て出してくれてるかららしい








「俺が寝込み襲ったとでも思ったか」






「…」






おっしゃる通り…







「信用ねえな俺も…」






「うっ…ごめん…」







はぁとため息をつくと、悠さんは私の耳元で





「お前を襲うのは寝てる間も可愛いが、起きて俺だけを見て感じてるのが1番可愛い」







そう呟いた








その言葉は甘い誘惑に満ちていて







あんなに疲れるからやだなとか、恥ずかしいとか思っていたのに







どうしても悠さんが愛おしく感じてしまって







覆い被さってくるその人を拒むことはできなかった







身も心も悠さんのもの






頭の片隅で、そう思った







それと同時に







悠さんの全ては私のものであってほしい






そう私の強欲な部分が姿を現していた








「…沙耶?」






「んっ…なに…あっ」






悠さんが中に入り、私を責め立てる






私の良いところを抉るように、突き続けられる






この快楽が怖くて、逃げたいと思うのに、両手はしっかりと悠さんにつながれていて逃げることなんてできない








悠さんの手が離れそうになる







「っ、やだ…あっ」






離さないでとぎゅっと手を握り返す







「…沙耶。ちょっとだけまて」






「んっ…やだ…」






離れていってしまった悠さんの手





寂しくて、私の手は悠さんを求めて、肩にかけようとした






でも届かない






悠さん…






私がパタパタと手を伸ばすのがツボだったのかなんなのか、フッと笑うとゆっくりこちらに体を屈ませて







「沙耶…俺が好きか?」







至近距離でそう聞かれた






鼻と鼻がくっつくかどうか






それくらいの距離で





私は、苦しくてキスを求めた





また離れようとするから






だめ、逃したくない






そう思って悠さんの首を捕まえていた






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