あの木の下で~番外編~ラブ甘な夜③太一の悩み・クリスマス【完】

そしてクリスマス /クリスマスの夜2

寝室の中程、床の上に座り込んだ太一に
抱きしめられながら由香利は顔を上げた。

眉間に皺を刻み込む苦しげな太一の顔。

きつく閉じられた目は時折ぴくぴくと痙攣するように震えている。


“やっぱり、先生を呼んだ方がいい”


由香利はそう思い立ち上がろうとするが、太一の強く絡んだ腕からは抜け出せそうにない。

ならばせめて、

「たあちゃん、ベッド行こ?ね?
ベッドで横になった方がいいよ。」

そう宥めるように促した。

「……。」

太一は薄く目を開けると、心配する由香利の額に唇をつけて、後頭部に手を添えて顔を胸に押し当てた。

「たあちゃん…」

Yシャツ越しに感じる太一の体温と、匂い--…

由香利は、大丈夫なのかと心配しながら、太一の背中に手を回した。

0
  • しおりをはさむ
  • 121
  • 546
/ 425ページ
このページを編集する