あの木の下で~番外編~ラブ甘な夜③太一の悩み・クリスマス【完】

そしてクリスマス /媚薬の罠



「由香利--…思うことは言ってくれ。
でないと俺は分からねえよ……」

由香利の頭上から聞こえる太一の声は情けないほど小さかった。

「別に、思ってることなんて……どうして、そう思うの?」

俯いたままの由香利に太一は答えた。

「クリスマス……ツリーも、料理も、特別な客達まで呼んで--…一生懸命してくれた--…嬉しかった。」

『嬉しかった』太一のその言葉に由香利は弾かれたように顔を上げた。

「みんなと過ごすクリスマスもいい--…けれど、」

太一は由香利の頬を両手で包んだ。

「ふたりで過ごすクリスマスも大事にしたいんだ。」


由香利の瞳を見つめる切れ長の目。


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