あの木の下で~番外編~ラブ甘短編集

やっぱりそっちかよ(°□°;)!? /8冬のアイテム





“寒い”




車から降りて思わずコートのポケットに手を入れた。


それもその筈だ。


午後八時の星ひとつ無い暗い空から、淡いオレンジ色の門灯に照らされて、雪が舞い落ちていた。



「お帰りなさいませ。」



玄関の扉を開き執事・安西が出迎える。


先を急ごうと階段に足をかけると、

「社長。」

“美しい秘書”が後を追うように引き止めた。


「……。」

何だよと無言で振り返れば、わかりやすい悪戯な笑みに舌を打つ。


「明日は、積もると思われますので、」
「早く迎えに来るんだろ。」
「一時間ほど。」


どうでもいいことを言って、あからさまに足止めをするコイツに二度目の舌打ち。


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