One Night  第二章

それは決して普段が真面目という訳ではなく、不真面目な部分を知られていないという意味で、事ある毎に塾をズル休みしている事をお姉ちゃんは一切知らない。


わたしが隠すのが上手いのか、お姉ちゃんが鈍いのかは分からないけど、普段真面目を装っていると、こういう時は凄く楽だったりする。


珍しく「体調が悪い」と言ったわたしを、お姉ちゃんは相当心配した。


「早く帰ってくるからね」と言って大学に向かったお姉ちゃんに、「ごゆっくり」と言ったのは心の中だけの事で、実際のわたしは何も言わずただ微笑んでいたと思う。


……余り覚えてない。
本当に……気だるかった。


余りの気だるさに昨日起こった出来事が全て、本当に夢だったように思えた。

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