One Night  第二章

第二章 偽善 /3

神社を出てから“underworld”の表通りには行かず、ヤシマさんは裏通りを通って“お化けトンネル”へと向かった。


初めて通ったその道は表通りよりもかなり陰気で、負のオーラが漂っているように思えた。


体に纏《まと》わりつくような湿っぽい空気。
通りの両脇には店舗があるのに、その全てが無人のようで、廃墟と化した元店舗のシャッターには、“お化けトンネル”にあるような落書きがある。


これも都市開発の爪跡なのか、それとも元よりこうなのか、そこの所は分からないけど、ただ凄く不安になった。


漂う空気が不安感を煽る。
何かをされた訳でも、何かを見た訳でもないのに、漠然とした不安に苛まれる。

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