こじらせたのは君のせい

大人になるって・・・ /浮つく心

*川村愛理












学校の近くのコンビニ




「あ、もう来てる。」





駐車場に停まっている車に近づき

コンコン

運転席のガラスを叩いた。







パワーウインドウが下がり
現れた男は




「おう、乗れよ。」



ごく普通にそう言った。







なーんか・・・ 慣れてるなぁ・・・







助手席側回りドアを開け

乗り込む前に何かひと言って・・・







「お邪魔します?」








あ・・・ 笑い声・・・








「早く乗れよ。」


「うん。」






「じゃあ、出発するぞ。」


「お願いします!」








サイドブレーキを外し
そのまま発進するかに思われたのに・・・




停まったまま。






思わず隣を見ると目が合う。










「こちらこそ、よろしく。」



ああ、そういうことか・・・



「はい、よろしくされます。」






なんか・・・ ドキドキする。








「あと・・・」







「・・・っえ?」


ヤバい・・・ 変な声が出ちゃった。







「・・・いや ・・・シートベルトを。」


「あっ・・・ ああっ ・・・はい。」









どうしよう! 滅茶苦茶緊張してきた。


よく考えてみたら私

お父さんとお爺ちゃん以外の男の人が運転する車で
助手席に座ったことって
初めてかも・・・











車が動き出した。




腕が・・・
ハンドルに添えた手が・・・



くーっ、カッコイイ!!






絶対に




「じゃあ・・・ まずは・・・」







このポジションを








「使役動詞を使った英文を読むから
日本語に訳してみてください。」






誰にも譲らない。








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