こじらせたのは君のせい

呼べない名前 /素直になれなくて

*隼人







「おう、ブス。」



近くに借りた駐車場から歩いていたら
マンションの駐輪場からあいつが出てきた。




「何だよ、シカトかよ。」


「・・・」





横に並び一緒に歩く。





「ふふっ、そう言えば・・・
お前、大学生になるんだってな?」


「・・・」






「しかも、K女だって?」


「・・・」







「こんなとこに住んでる庶民のくせに
何考えてんだよ? 全く・・・」






ふふふっ。
怒った、怒った。







「うるさいなぁ!
大学が来ていいって言ってんだからいいでしょ?

庶民だってねぇ、授業料さえ払えば通っていいの!」






怒ってる顔が不細工で
見ているこっちの顔が緩む。





「大学も大変なんだな。
こんなのまで受け入れなくちゃいけないなんてさ。」






「あんたこそ!」


「は? 俺が何?」





「あんたこそ・・・ いい会社に就職しすぎて
息苦しいんじゃないの?」



「・・・」





「根は不真面目なくせして・・・」


「うるせぇ、ブス!」











心配してんのか
馬鹿にしてんのか

どっちだよ・・・





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