漆黒に、華の紅【完】

過去







ーーーーー



いつだって笑っている、太陽のような奴だった。




まさに、光。













「はーな! そろそろ起きろよー!」


『……』


「あ、シカト? シカトなの? やだー反抗期なんてお兄ちゃん泣くよー」



あんたは兄じゃない、と口に出しそうになった言葉を飲み込む。





真っ白の布団が嫌だと駄々をこねた次の日、真っ黒なシーツに覆われた私のベッドと共にその場に居たのが



「俺は木々屋ヒカリ。 今日から君の側近だ」




木々屋ヒカリという人物だった。




学校から帰って来て何故か私の部屋に居たヒカリは、最初本当に不審者だと思ったけどお父さんに聞けば「今日から華の側近だ」と言われて潔く気づいた。





私を更生するためにそいつが充てがわれたのだと。



「今日は天気が良いぞぉ。 お散歩しよう!」




殺すぞ。 何で15にもなってお散歩なんてしなきゃいけないのよ。




本当に、




『煩い…』


「あ、やっぱり起きてる」



なぁなぁとしつこく話しかけてくるが、ヒカリは絶対に私に触れたり強要したりはしなかった。






そんなぐだぐだした関係が2年続き、ある日を境に信頼関係を築くことになる。





それが、ヒカリと私の薄い関係。






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