天使を溺愛(誤字訂正の更新すみません)

36 記憶 /響side

響side


「痛い…痛いよ…やだ…やだぁ」ヒクッ

「ちぃちゃん 大丈夫だから」

「やぁ ひぃひぃ!やだ
助けてひぃ!」

ギュッ 「ちさ?大丈夫だ
ほら 口開けろ 俺がずっと側にいるから
ちさ 怖くないから」

今日は ちさの歯科検診
長い入院生活になるから
歯科検診も空いた時間にいれたが
ここまで 嫌いなのか…

「ひぃ やだ…やだ…」ギュッ

「…ちさ?大丈夫だから
落ち着け 口開けれるよな?」

「ちぃちゃん キョウ君の
抱っこのままでいいからね?
ほら お口 開けて?
見るだけだから」

「…」フルフルフル

ちさは 俺にしがみつき
顔を上げない…
龍樹に 歯医者は嫌いだとは
聞いていたが ここまで嫌いとは
龍樹は 今日ちさの歯科検診を
すると言ったら 俺は来ないからなと
珍しく 参加しなかったが
理由は これか…

「ちさ?大丈夫だから
昨日の歯磨きで見たときに
虫歯は無かったからな
ただ 確認するだけだ」

「やだ」

「ちさ…どうした?
ちさは 俺の奥さんだろ?
歯医者ぐらい 大丈夫だろ?」

ちさは 俺の奥さんと言われると
頑張れるみたいだ…

「…ひぃの 奥さんでも
歯医者はいや…ちぃ 虫歯だらけに
なって痛くても 我慢するから
歯医者やだ」

「ちぃちゃん…そんなに
嫌なの? キョウ君になら
見せれる?」

「…ひぃは 痛いのしないもん」

「ただ見るだけだから…
痛い事しないけど…」

ちさは いつも 端山の嫁に
付き添ってもらってる…
余りにも懐かないから端山の嫁が
間に入り会話が成立しているが
今日の歯科検診は
それでも無理そうだ

「嘘だ!いつもそう言って
痛い事する癖に…いつも痛いもん」

「…?ちぃちゃん?
いつも これで見るだけじゃない?」

フルフルフル
「チクって刺すもん
痛いもん」

歯科医が 器具を見せてる
ちさは 泣きながら 違うって…
普通は 見て虫歯があれば
状態を見るために 多少は触るかもしれねぇが
すぐに刺す事はしないよな?
ちさは 虫歯の跡もない…
なのに 何で刺す?

「…ちぃちゃん?
じゃぁ お口を開ける前に…
これとこれ…二つを
持ってて貰える?」

端山の嫁が進めてきた歯科医は
端山の嫁より少し若い女
ちさに 使う道具をもたせた

「あとは 片付けるから
待っててね?」

ちさは片手で道具をもち
もう片手は俺の服を握りしめてる
可愛いな…

「ちさ?上手に持てるな?
ずっと 抱っこだからな?
今は医者居ないから
口開けれるか?」

「ひぃなら」あー

「上手だよ」ナデナデ

「ちぃちゃん?片付けたからね」

ちさは歯科医が 戻ってきて
すぐ口を閉じ また顔を隠した…
どんだけ 嫌いなんだ

「今日は 無理かな?
先に道具をちぃちゃんに説明するね?」

「…」

「持ってるもの見て?
一つは ほら 鏡ついてるでしょ?
これでね?この クマさんの
お口に 入れてみて?」

パペットを持ってきたようで
ちさに パペットの口の中に
ミラーを入れさせた

「クマさんのお口…」

「奥歯みえる?」

「…なんかついてるよ?」

「あら!大変 もう一つので
とってあげて?」

「…ひぃ これ持ってて?」

「あぁ」

ちさは 俺の服を離したくないのか
片手を離さない
ミラーを 俺にもたせて
クマの口にもう一つのピックを

「優しくね?」

「取れた!」

「上手よ?ちぃちゃんの
お口も 同じ事をするのよ?
クマさん痛くないでしょう?」

「…本当?これだけ?」

「えぇ 本当よ?
虫歯があれば 治療するけど
今はいたくないみたいだから
治療も痛くないのよ?」

「…ひぃ…ちゃんと居る?」

「あぁ 抱っこのままだからな?
痛い事するなら 俺がちゃんと
やり返してやるから」

ちさは リハビリの後から
医者嫌いが 歯医者以外にも広がった
端山の嫁には 信頼を置いたのか
こいつだけには 俺が居なくても
診察させるが 他の奴は
病室に来ただけで 震えだす

「…痛い事しない?」

「えぇ しないわよ?
痛かったら すぐに手をあげて
これ 新しいのなの
ちぃちゃんが 見せてくれるなら
あけてくれる?」

ポケットから新しいやつを出し
ちさに…
端山の嫁が 推薦するだけあるな
ちさを怖がらせないように
考えてるからな

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