君に惹かれ、君を恋う【完】

第二楽章 /トルコキキョウ


控室は空気がピリピリしていて、嫌いだ。


と言っても、この会場のどこにも私の心休まる場所はないのだけれど。


会場のバルコニーに置いてるあるベンチに座って、普段見ているビルに囲まれている窮屈そうな空ではなく、開放的で真っ青な青空を見上げる。

それはまるで丘で見ている空と同じだった。



「ここまで、きちゃったなあ」



ぽつり、空に向かって呟く。


とうとう、本選まで来てしまった。

来なければいけないのだが、どこか来たくないと思っている自分がいた。



しかしそれは昨日までの私だ。



今はそんな事を微塵も思わない。


何故なら、彼が応援してくれているから。

彼が、いてくれるから。
 

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