君に惹かれ、君を恋う【完】

第三楽章 /カカリア


二週間ぶりの都会に、忙しいな、なんて他人事のように思う。

そんな忙しない都会へ田舎から戻ってきて直ぐに向かった先はやはり丘だった。


久々に来てたにもかかわらず何も変わっていない憩いの場に安心し、久々にフルートを吹く。


あぁ、好きだな。


改めて思った。



「やっぱり吹いてないと駄目だなあ」



コンクールが始まる前以来、約三カ月以上も吹いていなかった所為か、音が思い通りに鳴らなくて少しもどかしい。

今までこんなに期間を開けた事がなかったけれど、全く吹いていないとやっぱり駄目なんだな。


そう思うと同時に、ピアノも少しサボってしまえばフルート同様駄目になってしまうんだろうな、と想像すると恐ろしい。




「こんにちは」



少しテンションが下がっていれば、久々に聴く柔らかい声に自分のテンションが一気に変わるのが分かった。
 

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