君に惹かれ、君を恋う【完】

最終楽章 /アゲラタム


二週間ぶりの丘へ行く。


あぁ、緊張する。

今までこんなに緊張したことが今までかつてあっただろうか。

いろんなコンクールにも出たけれどそれ以上に緊張している。


思いながらいつものベンチを見ればまだ誰も来ていなかった。

それに安堵しながらベンチに座る。と、直ぐに声がかかった。



「こんにちは」



いつもと変わらない声のいつものフレーズに、ぱっと顔を上げる。



「ハルさん…」


さっきまで安堵していたのが嘘かのように焦ってしまい、少し遅れてから、こんにちは、と小さな声で返す。



「久しぶりだね。もう来ないかと思った」



私の反応を見て困ったように笑ってハルさんは言い、隣に座った。
 

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