君に惹かれ、君を恋う【完】

最終楽章 /ブーゲンビリア


【暖隆side】


久々に街に出てきた。


流石に街に出るのに着物は目立ちすぎるので洋服を着ている。

いつも着物を着ている所為か少し落ち着かないが、洋服も動きやすくていい。

そして、あの大きすぎる屋敷にいるのは少し窮屈だからこういう気分転換もいい。



彼女とはあの衝撃的な別れ方をしてから一度も会っていない。

もしかしたら丘に来るかもしれないと、あんな最低な事をしたにもかかわらず毎日丘に行っていたりする。

勿論彼女とは会えるわけもなく、最近はストレスが溜まるばかりである。


あぁ、あんな事言わなければよかった、なんて後悔するが何度考えても結局は彼女に僕は勿体ないという考えに至るのである。



帰りのバスの時間まで暫くあるのでバス停のベンチで座って考えていれば、隣に少女がやって来た。


華道教室に来るのは主婦の人が多くてこれくらいの娘さんがいる人も少なくはない。


それにしても、こんな街中に一人で買い物か?

親はいないのだろうか。


思い、周りを見渡すがそれらしき人はいない。


少し、少女を観察する。
 

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