無敵のビーナス 1【完】

新生活 /2

昨日の周りからの反応を考えると、学校に行くのが気が重い。



「電車で行くから、先に出るね」


今までにない位に素早く準備をした私は、朝食を取る為に行った隣のリビングで開口一番、空ちゃんに伝えた。


「おはよう」


聞こえてないはずないのに、挨拶だけを告げ空ちゃんはコーヒーを飲んでいる。



「空ちゃん?」


「土地勘も無いのに、1人で行けるの?」


無視されたみたいで名前を呼ぶと、こちらを見もせず空ちゃんが聞いてきた。


「駅までの道を教えて貰ったら・・・」


学校最寄りの駅名を知っているので、駅にさえ着けば行くのは簡単。


問題は、ここから最寄りの駅までの道のりだけだった。


「僕の事、怒らせたいの?」


カタンッ、机に置くカップの音が重く響く。


えっ、・・・


私を射るように見た空ちゃんの眼差しは、やけに強く苛立ちを含んでいて私は言葉を失う。


怒らせる?


まさか、そんなつもりないのに。


なんで、どうして空ちゃんは怒ってるの?

0
  • しおりをはさむ
  • 747
  • 764
/ 509ページ
このページを編集する