無敵のビーナス 1【完】

走り出せ! /3

「誰かが『燃夜』をハメようとしてる」


その声音から、翔の苛立ちが嫌と言うほど伝わってくる。


「ショウヤ?えっ、誰?」


「チッ、俺のチームの名前だ」


「ふっ、ふ~ん・・・」


聞き返した私に、翔からの『空気読めや』って視線がグサリと突き刺さる。


ショウヤかぁ・・・

いきなり言うから、ショウヤ君って人がいるのかと思った。



「燃える夜で『燃夜』だ」


出た、読心術!


もはや、読顏術?!


お願いだから、そんな痛い子見る目で見ないで欲しい。


翔にしても空ちゃん達にしても、自分たちの感が鋭過ぎるって自覚してほしい。


敏感なメンバーに囲まれていると、まるで私が鈍感みたいな扱いを受けいじけそうになる。


でも、まぁ・・その鋭さがあるからこそ、彼らは上に立つことができるんだろう。

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