無敵のビーナス 1【完】

波乱の幕開け /2

「宮部さん、昨日どうしたの?」



昨日サボった後ろめたさから早目に登校した私は、席に着くなり人懐っこい声に顔を上げた。



前の席に座る彼女は、肩より少し長いサラサラの髪を揺らしながら私にニッコリと笑った。



少し癖っ毛な私にとって、彼女のサラサラの髪は羨ましい。




「ちょっと風邪気味で」



コホンと咳をしてみると、ワザとらしい程の嫌な顔を向けられイラッとする。




「なんてね、これ」



眼の前にポンと出されたのは、ミルク飴。



ププッと笑い出す彼女は、見た目通りの可愛い子でイラッとしてしまった自分を反省した。



しかも、この場合・・・風邪なんて嘘吐いて飴を貰った私の方が、嫌な奴だ。


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