無敵のビーナス 1【完】

波乱の幕開け /5

玄関での遣り取りを聞いた葉山さんは、コーヒーを飲みながら笑っていた。



初めに座っていた場所には藍色頭が座ってしまったので、私は葉山さんの隣に座った。



テーブルを挟んで空ちゃんの向かいに座った私は、今更ながら彼の桁外れの容姿にドキッとしてしまう。



藍色頭の前からコーヒーを私の前に動かしてくれた空ちゃんが



「冷えちゃったね、淹れ直そう」


と立ち上がり掛けたから、私は慌てて手を伸ばした。



「飲みます!」



「でも、冷えてるよ」



「猫舌だから、丁度良いです」


ジッと眼を見る空ちゃんは、私が気を使って嘘を吐いていないか見ているみたい。



慌ててカップに口を付けると、ミルクも多めで美味しかった。



「美味しい」



「良かった」


表情から嘘じゃないと感じたのか、そう笑った空ちゃん。



「どうなってんだよ?」


藍色頭が、斜め前に座る葉山さんに驚いた顔で聞いていた。


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