きす X はぐ【完】

きす X はぐ /恋人宣言ッ!








『みんなに話すよ、付き合ってることっ!』







…………って、




高々に宣言した…ものの…






「お、おはよーす…」



朝からぐるぐる血を巡らせた脳みそを携えて、自分の席に向かったオレ。



先に席について、単行本に影を落としていたその睫毛はゆらり優雅にオレへと向いた。




「おはよ、あず。」



………う゛、えがおっ//



冷酷人間には珍しい優しげな微笑み。



なぜかご機嫌な陽向さま。




……………残念、
“なぜか”なんかじゃないんだ。


オレの中のオレがそう囁いたとき、目の下のクマが尚ひどく色を刻んだ気がした。

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