きす X はぐ【完】

きす Ⅹ はぐ /積もる不安



あれから3日…。


陽向からの連絡はひとつもない。



「ほんとに…初詣行けんのかな。」



部屋でポツリ一言こぼしてため息をはく。何度もその繰り返し。



どうしてだろうか、忘れるのが取り柄みたいなオレが、こんなにループを繰り返すのは。


一分も、いや…一秒も。陽向が頭から離れてくれない。夜月ってやつに会ったときの辛そうな顔が離れない。



「なんで、…オレには何もいってくんねーの…?」



ベッドにボフッ、っと音をたてて顔を埋める。スマホをしっかり右手に握りしめたまま。



自分からかければいいのかもしれないけど…あの三人の空間に自分から踏み込むべきではないと感じたんだ。


…陽向が、陽向からオレに言いたいって思ってほしいから。






……とは、言えど。







「麗美って誰だよーーー!浮気者ーっ!」



ガウガウと狼ごとく枕に爪を立てるオレは、我慢の限界よ…?

  • しおりをはさむ
  • 600
  • 903
/ 580ページ
このページを編集する