初恋みるく【完】

2nd:くすぐったい関係 /酒豪心愛の襲撃




5月某日のことだ。



「...え、歓迎会ですか?」


「うん!プレゼンもうすぐだし、親睦会も含めてやろうってなってるんだけど。」



明るい笑顔で、私と入山に説明してくれる先輩社員の若林さん。



「入山はもちろん行くよな?」


「...その言い方、ほぼ強制じゃないですか」


「お!分かってるねー」



入山はくしゃくしゃと頭を触られて「止めてくださいよ。」と、クールに返す。


むー、いいな。そういう男同士の関係。憧れる。


羨ましげに二人の光景を見つめていると、若林さんの視線がこちらに向いた。




「心愛ちゃんにも是非来てほしいところだけど、女の子だしね。
飲みの席だから、嫌だったら無理しないでね。」



そんな優しい言葉をかけてくれる若林さんに、胸の前でガッツポーズを作って応対する。


「是非行かせてください!」


「え、ほんと?」



ぱっと顔を明るくした若林さん。



「心愛ちゃん来るって言ったらみんな喜ぶよー?」


「え?あ...私も皆さんとご一緒できて嬉しいです。」



なんで、私が来るということだけでみんなが喜ぶのか分からなかったけれど、無難に返事をしたところ。


どうやら幹事であるらしい、菊地さんのところに通達に駆けていった。




「お前って...まじ天然?」



あきれ気味の入山にそんなことを聞かれて、顔を歪めた。



「...てんねん?わたし?」


「...なんでもない。」



ため息をついて、仕事に戻った入山は甚だ失礼なやつだ。




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