初恋みるく【完】

2nd:くすぐったい関係 /ビッグビジネス、痛恨のミス









プレゼンを間近に控え、更にピリピリムードが漂う午後の日。



相沢部長は打ち合わせに追われ、ほとんどデスクにつくことはない。


私自身も、彼を気にする暇もないほど忙しく、目の前のパソコンとひたすらにらめっこ。



先輩との関係は変わらぬまま、
仕事で律先輩を忘れるのがうまくなった。



そのお陰で、この間までのしょうもないミスの数は減り、比例して加藤さんの小言の数も減少した。




しかし、事件は突然起こった。





「高梨さんっ?!これはどういうことなの」

「…っ?!」



まさか、減ったと思っていた小言が、溜まりにたまって大事になって帰ってくるなんて思ってもみなくて。



キーボードを鳴らしていた指は跳ねるようにして止まる。



声の主へと顔を向ければ、鬼の形相の加藤さん。




「ご、御用でしょうか…」



「御用も何も、あんたこれなんなのよ!」



ひとつの段ボールを抱え、発狂する彼女に部屋中の視線が集まる。

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