初恋みるく【完】

3rd:恋が重なる時 /初めての〇〇〇

「…んん。」



朝目覚めると、いつものように香ばしいパンの香りが鼻をつく。


シングルベッドのわりに大きなベッドの上には、もう彼の温もりは残っていなくて。


その代わりに、寝具に染み付いた彼だけの匂いを、おもいっきり吸い込んだ。


眠い。起きたくない。


そう頭で繰り返してすぐに、目が冴える。
勢い良く起き上がり、飛び出すようにして寝室を後にした。


起きよう。早く律先輩に会いたい。


寝ても覚めても、律先輩のことばかりで本当に参る。




リビングに入ると、ドアを開ける音でこちらに顔を向けた律先輩が珍しく微笑んで「おはよう」なんて、夢の続きか何か?


今日一発目のきゅん。



「おはようございます、律先輩♪」


「よく一人で起きれたな」


「うん。ほめて?」



にっと笑って見せると、フッと鼻で笑われた。



「遠足の朝とか早く起きるタイプだろ。
相変わらずガキだな。」



やっぱり、毒舌健在。


それから、いつものごとく下らない言い合いをしながら朝食を頂く。

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