初恋みるく【完】

5th:優しさに揺れる /傷つく心、染みる優しさ


朝起きて、辺りを見渡すといつもは隣で寝ているはずの先輩がいなかった。


こういう事は時々ある。


もう仕事に行ったのか、もしくは…佐月さんのところに泊まったのか…


そう思った時、昨日の光景を思い出して…すぐに後者だと判断する。


「はぁ…」


起き上がって顔を洗うべく洗面台に向かう。

鏡に映った自分の顔はひどく疲れていた。


「目……腫れてる」


昨日泣きながら寝てしまったのがまずかったなぁ。


ひとつため息をついて両頬を両手で挟むように叩いた。


落ち込んでいる場合じゃない。

目を冷やして、メイクをして、泣いたことを先輩から隠さなければ………


私は強い彼女。
先輩を快く送り出す、優しい彼女。


そう演じるの……

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