初恋みるく【完】

1st:二度目の初恋 /シェアハウス、開始



「...うわっ!広...!!」


「お前、人ん家入って一言目それかよ。」




呆れたように、衣服の入った段ボールを抱えて私に続いて部屋に入ってきた先輩。



くるりと体を反転させて頭を下げた。



「これから、お願いします。」


「ああ、出来るだけ早く出ていけよ?」


「う...はい。」



今日から私の居候生活が始まる。



先輩の家は、真新しいマンションのひと部屋。25歳の若さにしては高級すぎるそこは、先輩の凄さを改めて実感させる。


モノクロに統一されたシックな印象の内装は、余計な物は何一つなく、殺風景とも呼べる部屋。



「部長の家...ほとんど物ないんですね?」


「ああ、必要ない物置いても邪魔なだけだ。お前も余計の物持ち込むなよ?」


あくまでも、部屋の一角を貸すだけだ。と一瞥され、私は苦笑いでしか返せない。



先輩は、段ボールの箱を部屋の隅に下ろし、ネクタイを緩め


「適当に座っとけ。
着替えたかったら、そっちの部屋で着替えて。」



そう言い残して、奥の部屋へと消えた。



私はそわそわしながらも、黒のソファーに腰を下ろす。



なんだか、大変なことになったなぁ。


一人暮らしを飛び越えて、男の人と同棲だなんて。

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