初恋みるく【完】

6th:君がくれた強さ /君がくれた強さ


ピーンポーン…


「…うう、」



ピンポーン…



「うう、うるさい…」


気だるい身体が起きるのを拒否する。
なんとか薄ーく目を開けると尚も鳴り響くチャイム音。



暗い部屋にカーテンの隙間から陽が差している。

しかし、カーテンを開けに行くのも電気のスイッチを押すのも億劫な今の状態で玄関まで出ていけるはずもなく。




ああ…誰。
郵便なら後日再配送ねがいますぅ…



痛み止めの切れた骨折の激痛と、それに伴う発熱。


過去最高にきつい。配達員の方には申し訳ないけれど、居留守を使わせていただくことにした。


心の中で謝り続けると思わぬ声に一気に目が覚めた。


「心愛、大丈夫か?……生きてるか?」


玄関の向こうからのこもった声でもはっきりわかる彼の声。




「…律、先輩?」


な、なんで?!
まさか…私電話しちゃった?!


妄想?夢?!


寝起きで回らない頭をフル回転させて昨日の出来事から順を追って思い出してみた。

0
  • しおりをはさむ
  • 530
  • 790
/ 539ページ
このページを編集する