大空との約束 ー過去ー【完】

第5章 /車内での尋問





ザァ―…





「ちっ、うざったい雨」



ピュンピュン変わる景色を車の窓から眺め、ポツリ呟いた。この車絶対スピード違反だろ。



「カスミ様、ほっぺた少し腫れてきた」


「湿布?冷えぴた?」



心配そうに隣で私の腫れた頬をつつくシン。つ-か痛い、つつくな。



両手に湿布と冷えぴたを構えるヨル。うん、今日も無表情だね、



とりあえず、痛いのでシンの指を握ってつつくのを止める。



「冷えぴた」


「分かりました」



冷えぴたを指さすと、ヨルはそれをシンに渡した。



「カスミ様、貼るよ?」


「つめた、」



ぺちり、冷えぴたを患部に貼るシン。…もう少し優しく貼ってほしい。



「はっ、ざまぁみろ」


運転席では和馬君が不貞腐れている。…マジうざい。



どうやら平手だけでは足りなかったらしい。



この頬の腫れは和馬くんにやられたものだ。



「まだ怒ってんの?私のせいではあるけど、私だけのせいではないもん」


「お前が黙って行動するからだろ。しかもあの人もあの人だ。いきなり夜中に電話をかけてきたかと思えば゙ごめん!しくじった!応援頼むわ!″だからな。寝てたっつ-の」




ブツブツ呟く和馬君はとりあえず無視。



冷えぴたを貼った頬に触れ、思い出すのは妹のこと。



これは家を出る直前、スミレが渡して来たものだ。





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