大空との約束 ー過去ー【完】

第7章 / 放課後の音楽室で





あ、やっぱり。



 ――――……♪



相変わらず、綺麗な音。



 ―――ト-ン…



「カスミ、入らないの?」





ガラガラガラ、

「…気付いてたんだ?」


「足音が聴こえたから」


「さすがだね。お邪魔しま~す」




ここは第3音楽室。


ナルちゃんがよく使っている練習場所。



「…久しぶりに学校に来たと思ったら…その怪我どうしたの?」



ゆっくりピアノの前に座るナルちゃんに近づくと、彼女は怪訝な顔で問いかけてきた。それに苦笑いしながら手を振る。




「ちょっと屋敷でヘマやったの。お陰で傷だらけ。お目付け役にも怒られた」


「…運動神経は無駄に良い貴女らしくないわね」


「だよね?でも受け身とったからこれくらいで済んだの」


「…そういうことにしておくわ」


「ん。そ-してくれると助かる」




はぁ、と溜め息を吐くナルちゃんの後ろの席に座る。


すると、彼女はまたピアノを弾き始めた。




 ――――……♪


    ―――……♪


 ――――……♪






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