キスと嘘と甘い火遊び

噂と嘘と甘い火遊び /読者500人様*感謝記念

「ねーねー梨沙子、聞いた?」

「ん、何を?」

「社長のう、わ、さ♪」

「ああ、フランスの大企業との契約を取り付けたらしいっていう?」

「はぁ〜?違うわよ。色恋に決まってるじゃないの」

「ぶっ、」

「ちょ、汚いー。コーヒー吹き出す人なんて実際に初めて見たわ」

「そ、………その色恋ってつまり?」

「不倫、でしょ」

「、」

「なぁに、純情みたいな顔して。セレブの世界では珍しくもないんじゃない?」

「あ、そっ、か…」

「………もしかして梨沙子狙ってた?葉山社長の愛人の座♪」

「まさか!」

「ふぅーん?梨沙子ならいけそうなのに。その不倫相手も背格好が梨沙子そっくりらしいし」

「え、そんな情報出回ってるの?」

「ええ。ばっちり目撃した人たちがいるらしいわよ」

「……………。」

「都内で指折りの完全予約制高級フレンチレストランに入って行ったんですって」

「……っ、」


「しかもブロンド美女だって言うんだから、社長も面食いっていうか。セレブよねぇ」


「は……?ブロンド?」

「ええ。……ってどうしたの?梨沙子、顔色悪いわよ?」

「ご、ごめん。気分悪いからお手洗い行くね」

「大丈夫?ついて行こうか?」

「大丈夫!なんともないから、うん」

「わかった。じゃあ、待ってるわ」



『噂と嘘と甘い火遊び』



「りぃ?何怒ってるの?」

「怒ってません。でも、ブロンド美女の浮気相手の所に行かなくていいんですか?」

「え?ちょっと待って、どういうこと?」

「会社で噂になってるの。葉山さんがブロンド美女と高級フレンチレストランに入ったって」

「ああ、FELICITEね」

「私も先週連れて行ってもらった。葉山さんにとっては愛人御用達なんですか?」

「は?いやいやいや、誤解してるって。相手は最近交渉が成立したフランス企業の娘さんで、お勧めのレストランに下見がてら連れて行ってもらっただけ」

「下見?」

「そ。愛しいアムテーにかっこ悪い所は見せたくないと言ったら快く引き受けてくれたよ」

「……っ、」



キザな台詞に赤くなるりぃと、嫉妬されて少し嬉しかった葉山さんのお話。



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