キスと嘘と甘い火遊び

【山の日】祝日出勤と嘘と甘い火遊び /読者10,000人様感謝*記念

「りぃ、明日って休み?」

「ううん。8月は忙しいから祝日も駆り出されるよ」

「まあ、デパートだもんな」

「うん。葉山さんは?」

「ははっ、社長に祝日はないよ」

「そっか。でも私ね、世の中がお休みの時に働くのって好きなんだ」

「どうして?」

「うーん、この人たちの休日を素敵なものにしたいって思えるからかな」

「へぇ。そんなこと考えてるんだ」

「うん。葉山さんは?」

「俺は周りが浮かれてるうちに稼げるっていうメリットに目がいってたな」

「社長だもんね」

「でもりぃの話聞いたら確かになって思った。デパート業じゃなきゃ出来ないことだよな」

「うん。だから今の職場で働けて幸せ」

「、」

「どうしたの?」

「どうしよう。嬉しい」

「え、?」

「だってりぃが今の職場で幸せだって。俺の会社で働けて幸せだって言ってくれたから」

「なんか違うような…?」

「違くない。俺、りぃに出会わなかったら社長になってないから」

「………それ本当?」

「あ、いや、ここまで頑張れたのはりぃのお陰ってこと」

「そんなことない。葉山さんが自分で頑張ったんだよ」

「(……やべー。引かれるところだった)」



『祝日出勤と嘘と甘い火遊び』



「梨沙子、明日会社だっけ?」

「うん。デパートだからね」

「そうかぁ。大変だな」

「私は意外と好きだよ、祝日出勤。来てくださるお客さんのお休みを素敵なものにするお手伝いがしたいって思えるから」

「いいね、それ」

「それに、……周りが浮かれてるうちに稼げるっていうメリットがあるし」

「ははっ、珍しくビジネス的だね」


祝日の2人+結婚後のりぃと旦那さんのお話。



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