【完】歪愛


ガシャン

「キャア!?」

入り口に戻ろうと体の向きを変えた時だった。
成瀬が思いっきり屋上のフェンスに私を叩きつけた。
いわゆる…、壁ドン?
こんなロマンスのない壁ドンがあって良いのだろうか?


「いった…」

びっくりして閉じた目をゆっくり開く。
そこには無表情な成瀬がいた。
ぞっとするほど怖くてなにも言えなくなる。

「北山さん、さぁ…、本当に学ばないよね。いうこと聞きなよ」

「や、やだ…、怖い」

涙が浮かんできた。


その間も、押さえつけられた腕にギリギリと力を掛けられている。
お、折れる…、痛い。なんて力なんだろう…

「な、るせくん、折れちゃう」

ポロリと涙が溢れた。



.

0
  • しおりをはさむ
  • 17
  • 7
/ 177ページ
このページを編集する