【完】歪愛

⑤緊縛 /罰

side 北山花絵

完全にやらかした。
大天使を眺めていたら、すっかり眠ってしまったらしい。
最近、寝るときは成瀬に拘束されているから、安眠できていなかったんだ、きっと。
だって昼間にこんなに寝てしまうなんて…

しかも、密かに企んだ、成瀬を揺するネタを掴もう作戦があっけなくバレてしまった。
どうしてこうも詰めが甘いのだろう。


なんとか、罰を逃れようと頭を働かす。
ひやりとした汗が全身を流れる。

グンっと手錠を引っ張られ、バランスを崩した私は成瀬に倒れこむ。

「わぁ!?」

焦って成瀬から離れようともがくけれど、成瀬にがっちりホールドされる。

「さて、なにがいいかな。色々、買ってきたんだよね」

そう言って、私を抱え上げた成瀬はベッドに向かって歩く。
そして、案の定、ベッドに投げ捨てられた。


馬乗りになり、私を見下ろす成瀬から目を離さないように見上げる。
いつもよりも冷たい表情。

「従順な花絵は可愛げがあるのにね」

そう言いながら、首に手が触れる。
トラウマがよみがえり、意識してないのに体が震え始める。

「あーあ、こんなに震えちゃって。そんなに怖いなら最初からしなければいいのに、ほんと、頭悪いね」

成瀬の指が何度か首を行き来する。

「あ、そうだ、プレゼント」

いつから、持ってたのか分からないけれど、ビニール袋をごそごそと漁る。

「はい」

取り出されたのは、赤いエナメルの首輪だった。


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