君との距離は【完】






改めて言うと、必死に頷いて、



『私も、好き』



顔は赤いままに答えてくれるところも可愛い。



『葉山くんは今まで私が付き合わせてると思ってた…』

「好きじゃなきゃ付き合わないよ」

『あ、りがとう…』



というかさっきも言ったけれど付き合うって提案したのは僕からで。


あの時告白されるなんて思ってもいなかったけれど、逃げられたらだめだ、と咄嗟に判断したおかげで今がある。随分と遠回りをしたのかもしれないが。



「これからもよろしく」

『ちゃんと恋人?』

「うん」

『えへへ、嬉しい』



照れ笑いをする彼女も勿論可愛い。
本当に思考が停止したかのように何をする彼女も可愛く見えるのは病気かもしれない。


嬉しそうな彼女を見れば、何度でも気持ちを伝えたくなるし何度でも触れたいと、叶うなら離したくないと思う。



『好きって言われたことなかったから夢みたい』

「そうだっけ?」

『そうだよ!片想いだと思ってたもん』

「ごめん」



自分の言葉が足りない所為で不安にさせて。


ずっと遠回りをしてきた。
そういえば付き合いたての頃は彼女が隣にさえ立ってくれなかったことを思い出す。随分な進歩である。


少しずつ踏み込んでくれて漸く両想いだと自覚することが出来た。


相性が良くないとしても、見えない赤い糸を無理やり結んでいたとしても、



『仲直り』

「?」



そうやって不器用ながらにお互いがお互いを必要として生きていくのだろう。


これからも躓くことがあってもその度に。





残り、0㎝





彼は身長の低い彼女を少し持ち上げて
驚く彼女に彼は微笑んで
唇にキスをすれば

((仲直り))

(幸せすぎて死にそう…)
(幸せすぎて死にそう…)
((でも))
(誰にも譲りたくない)
(とりあえずそれくらいには好き)

微笑み合えばハッピーエンド
君との距離はもう───……






【Fin】






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