永遠回帰

永遠回帰 /第四章 近づく想い

勢いよく舞い降りる雪が、景色を一変させる。

アスファルトがどんどん白く染められていき、歩道と車道、空と路面の境目がわからなくなる。

「大丈夫ですか? 運転変わりましょうか?」

福岡から来た智也に、雪道を運転させるのは不安だった。

大学に東京から来た友人がいるが、その人は怖いからといって冬の間は一切運転をしない。

「そうしたいのは山々だけど……。そんな悠長なことも言っていられないんだ」

智也は怯えるような表情で、しきりに後ろを気にしている。

「どうしたの?」

「いや……たいしたことじゃないよ」

加奈は明らかに動揺を見せている智也が気になった。

車は札幌方面に向かって走る。

夕方のラッシュと、悪天候により、車はスムーズに進まない。

智也の顔が青ざめていく。

車内は沈黙に包まれた。

重苦しい空気に、加奈はそれ以上声をかけることができなかった。

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