永遠回帰

永遠回帰 /第六章 加速する恐怖

加奈は急いで電車へと飛び乗った。

恐怖からいまだ立ち直れていない。

日はすでにどっぷり暮れていた。

真黒な空が覗く電車の窓が、ミラーのように明るい車内を映し出していた。

加奈は乱れた髪を整えようと、窓ガラスを覗き込んだ。

肩越しに、不自然な白い影を見た気がして、慌てて後ろを振り返る。

後ろが怖かった。

つい数分前、清明から届いたメールを思い出す。

部屋の中に、ついに清明の霊が入り込んでしまった。

『後ろ振り返ってごらん』

背中に感じた生暖かい気配。

それを思い出すと、加奈の体には細かい鳥肌がびっしりと立った。

加奈は窓ガラスが視線に入らないように、視線を床へとむけた。

札幌駅までの道のりが、いつもの倍以上にも感じられる。

加奈は智也に状況説明と助けを求めるため、智也の泊っているホテルを目指していた。

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