夜天使 Ⅱ【完】

*第五章* /追い詰められた2人

屋敷に帰る車内、雷はずっと前を見たまま一言も発しない。


勿論、運転手も黙ったまま運転している。


仁に肩を抱かれ気まずい雰囲気の中、頭に浮かぶのは宗一郎さんのことばかり。


見せつけるように深いキスを繰り返す私達を、表情一つ変えずに見ていた漆黒の瞳が頭から離れない。


--‥見られたくなかった。


宗一郎さんだけには、見られたくなかった。

  • しおりをはさむ
  • 5564
  • 11457
/ 446ページ
このページを編集する