夜天使 Ⅱ【完】

*第七章* /若頭達の想い

「フッ‥やっと思い出したか」


「‥‥‥」


「セナ、帰るぞ」


スーツが汚れることを気にもとめず、片膝を付いて私の顔を覗き込む宗一郎さん。


大好きな漆黒の瞳、何度も頭の中で繰り返した声。


この日をずっと夢見て来たのに素直に喜べない。


私に伸ばされた宗一郎さんの手を、思わずパシッと払いのけてしまう。


一瞬びっくりした表情を見せたが、直ぐに優しい顔つきに戻る。


「どうした?」


--‥聞くのが怖い。


それでも聞かなきゃ。


「私と一緒にいた人を刺したのは、宗一郎さんの‥組の人?」


寒さと緊張で声まで震える。

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