夜天使 Ⅱ【完】

*第八章* /世那として

仁がゆっくりと襖を開けると、鉄黒の着物を纏ったお祖父様とコタちゃんが視界に入る。


仁とそおちゃんと共に下座に座ったはいいけど、お祖父様の顔を見ることが出来ない。


俯いたまま顔を上げない私に、ハスキーとは言えない嗄れた声が語りかける。


「世那や、すまなかった」


--‥どうしてお祖父様が謝るの?


謝まらなければいけないのは、私の方なのに。


「もうお前ぇも知っておるようだから包み隠さず話すが、まずお前ぇの出生を隠していたこと謝らせてくれ」


やっぱり、祖父様も私が大嶽の娘だと知っていたんだ。


いつの間にか俯く私の前に、座り直したお祖父様。


「すまなかったのう」


お祖父様の謝罪の言葉に耐えきれず、ガバッと顔を上げた私は思いをぶちまけた。

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