舞蝶 1 -完-

第一章 /ガソリンスタンド

「いらっしゃいませ~!」


アスファルトの道路から、キュキュッとタイヤの音を鳴らし、一台の車が入ってくる。


うわぁ!


センチュリーじゃん。


こんな渋い車、どんな人が乗ってるの?


どっしりとした車体に、滑らかな走り。


中は…フルスモークで見えない。


「お姉さん、ハイオク満タンね」


運転席の窓が下がり、顔を覗かせた男。


「はい、現金ですか?」

「カードでお願い」


20代くらいかな、若い男の人だ。


短髪で、真っ黒いサングラスが厳つい。


…もしかして。


ヤクザさん?

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