舞蝶 1 -完-

第一章 /ヤクザの家

何がどうなって、こうなった?


何で…。


「若頭がお待ちです」


今、私はヤクザの世界に足を踏み入れようとしているの?


学校から、校門前に止めてあったセンチュリーに乗せられ、茶色い大きな門の前に降ろされた。


映画で見た事ある…。


これ、ヤクザの家だ。


「おっと、大丈夫?」


眩暈がして、ふら付いた身体を後ろから支えたのは、


澤木輝樹-さわきてるき-


25歳と聞くまでは、もっと年上かと思うくらい落ち着いた彼。


このヤクザの家―凌誠会“若頭”の付き人をしているらしい。


走る車の中で自己紹介をされ、私もしなきゃいけないのかと口を開いた瞬間。


“美緒ちゃんの事は知っているから”


と言われて、驚いた。


…。


何で知っているんだろう。


私…ヤクザに知られちゃってるの!?

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