舞蝶 1 -完-

第一章 /危ないバイト

桜さんと笑顔で別れた帰り道、鞄から取り出したのは、さっきのチラシ。


書いてある住所を尋ね、辿り着いた場所は―…。


「怪しい…」


周りに建物がなく、静かな裏路地の一角。


立ち代り、男の人が出入りする店の扉。


…ピンク色のイメージ。


やっぱり桜さんの言うとおり、危ないバイトなのかもしれない。


そう気付いても、時は既に遅し…。


「バイトの子?」


口髭生やした親父が目の前に現れた。


怪しい。


怪しすぎる。


「あっ、いえ…そうだったんですけど、もういいかな?って思って…」


じりじりと距離を取る私に。


「そう言わずに、一度だけでも体験してみない?」


にっこりと胡散臭い笑顔を振りまく親父。

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