舞蝶 1 -完-

最初は、ただの興味だった。


何度かこのスタンドの前を通る度に視界に入っていた女。


馬鹿みたいに走り回って、何が楽しいのか、車を見る度に瞳をキラキラとさせて。


そのうち、目が女を追っていた。


声が聞きたい。


あの大きな瞳で、俺を見て欲しい。


俺だけを―…。


いつしか俺は、女を意識し始めた。


どうしても、欲しくなった―…。





“高柳美緒”


“友人の保証人になった両親の借金、3千万を背負っている”


そう輝樹の報告を聞いた時、俺は、迷わず美緒を買うことを決めた。


傍に、俺の手の届く場所に置く為に。

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