舞蝶 1 -完-

第一章 /身請け人

「おっはよ~!」


校門の正門前で見知った後姿を見付け、声を掛ける。


「おはよう、美緒」


にっこりと笑顔で振り返った彼女は――日下恵美。


すらっと伸びた身長に、無駄のないスタイル。


真っ黒いストレートの髪が、彼女の美女力をアップさせている。


切れ長の瞳、長いまつ毛。


私の親友であり、私の憧れ。


「今日、一時間目って…現国ね」


溜息すら絵になるんだから凄い。


「現国かぁ…朝一はキツイなぁ」

「小田じぃ、書く文字多いからね~」

「全くだよ、手が腱鞘炎にでもなったらどうしてくれるんだろう!」

「あはは、ホントね」


他愛ない会話をしながら、教室へと向かった。

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