『好き』って言えないから今日も僕は君の幼馴染み

作者さしみ

女泣かせのチャラ男が幼馴染みに泣かされる片想いの話し。





自覚してる。

俺は超絶モテる。


タメからも年下からも年上からもオールジャンルからモテる。


顔が格好いいのも自覚してる。

鏡に映る俺は寝起きでも格好いいもん。謙遜しません。


告白なんてした事がない。

しなくても寄ってくるし、選り取りみどりで両手に花状態。


なのに、何でかなぁ……。


お前だけは振り向いてくれない。


いつもいつも俺の横を通り過ぎては俺じゃない男を好きになる。


俺じゃない男に傷つけられたお前を慰めて。

俺じゃない男と行くデートの服装を一緒に考えて。

俺じゃない男の自慢話を聞かされ、惚気けられて。

そしてまた俺じゃない男に傷つけられたお前を慰めて。


自覚してる。

俺は超絶モテる。


『好き』も『格好いい』も聞き飽きるくらい言われてきた。

けどね、けどーーー


お前からは一度も言われたことがないんだ。


何でかなぁ…。