気ままな猫が溺愛中【完】

気付きました。

夏休みが終わり、新学期が始まる。朝は秋人と登校し、中庭へ行って水やりをする。夏休み中もちょこちょこ来ては水やりをしていたが、もうずいぶん育って、蕾ができている。


花が咲くまでもう少しかな…?


楽しみにしながら、教室に向かった。


「体育祭の種目決めんぞ~!」


担任の声で、クラス中から声が挙がる。


「みんなすごい盛り上がってるね。」


由香にそう話しかけると、


「まぁ景品が豪華だからね。それに、総合優勝のやつには特典もあるし。まぁ私らには関係ない話だけどね~。」


そうなのだ。この学校には学年に女子が15人もいない。3学年合わせても40人もいないのだ。そのため、男子と混ざって種目に出るには危険すぎて出ることができない。毎年怪我人が出ていることが第一の理由で、女子は見学なのだ。


それに、クラス優勝と別に、総合優勝がある。個人での種目ごとの得点が計算され、学年で1位になれば景品とともに特典がつくらしい。クラス優勝では、みんなに賞金が出る。いくらかは知らないのだが、過去では100万だったとの噂がある。


…しかしここだけの話、理事長に聞くと笑って首を振っていた。見栄を張って言ったやつはいたがね。そう言って。


クラス優勝をしたからといっても、全員に賞金が均等に分けられるとは限らない。個人成績も出るのだから、もちろんクラスで誰が一番成績がよかったかも分かるのだ。毎年、だいたいはクラスで上位の人たちが賞金を分け合うらしい。


つまり、上位の人たちで分け合うぐらいの賞金しか出ないのだ。


その事実を知ってしまったが、それよりも総合優勝に力を入れる人が多いため、みんなクラス優勝は二の次なんだろう。


「ねぇ小春。総合優勝の景品ってなんなんだろうね。」


「毎年変わるんだよね。今年は何なんだろうね。」


そう由香と話している間にも、次々に種目の出場者が決められていく。多く出れば出るほど有利なのは確かだが、最下位の得点はマイナスとなるためよく考える必要がある。


リレーは走る順番が肝心で、アンカーでバトンを渡されて、追い抜けられなかったら、その時点でその人に入る得点はマイナスになるのだ。


なんともシビアなものだ。そんな感じで、個人に入る得点は厳しく審査される。みんなリストバンドをつけ、それに得点はつけられていく。生徒にも負けないような屈強な先生が選ばれて得点をつける機器を持つのだ。


今までそれを奪われたことはないという。なんとも頼もしい先生たちだ。


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