気ままな猫が溺愛中【完】

迎えに来ました。




休み時間ということもあり、教室は賑やかで、入って席に着くと前に座っていた中川由香が話しかけてきた。


「おはよ~小春。珍しいじゃん、寝坊?」


由香は化粧がっつりの所謂ギャルだ。ばっさばさのつけまつげと周りを黒のラインで囲っている目は大きく、力強い。スカートはパンツが見えそうなくらい短くて、ロングの金髪は綺麗に巻かれている。


それに比べて小春はすっぴんで胸まである黒髪はストレート、スカートは膝より上といった見た目こそは正反対の二人だが、入学当初から席が前後であることをきっかけに仲良くなったのだ。


「そうなの。目覚まし鳴らなくて、お母さんも出てたから起こしてもらえなくて。」


苦笑いで伝えると、


「あれは?水やり。まだだったら一緒に行こうか?」


と言ってくれた。


「ありがとう。でももう理事長がやってくれてたみたいなの。だから放課後は水やりして帰るよ。」


と返した。大切な物を気にかけてくれることは嬉しいものだ。にまにまと私の頬が緩むのを見て、



「何、嬉しそうにしてんのよ。本当、可愛いわね。」


と呆れたように言いながら頭を撫でられる。


見た目こそギャルだが、優しく明るい性格の由香は大好きな友達だ。


0
  • しおりをはさむ
  • 760
  • 853
/ 370ページ
このページを編集する