気ままな猫が溺愛中【完】



11月11日。今日はポッキーの日だ。


コンビニやスーパーからポッキーが大量になくなり、売り切れが続出する日だ。


私は何を隠そう11月11日を見越して、前日にちゃんとポッキーを買っておいたのだ。


細いタイプや太いタイプ、高めのタイプなど、現在は色々なポッキーが出ているが、私はスタンダードなものが好きだ。


だから、買ったのも毎度お馴染みの赤いパッケージのポッキーだ。


朝、機嫌が良い私を秋人は不思議そうに見ていたけど、お昼にみんなで食べようとポッキーを買ってきたことは黙っていた。


そして、お昼休み。私はお弁当を入れているカバンにポッキーも入れ、迎えに来た秋人と一緒に空き教室に向かう。


そして、いつものメンバーでお昼を食べ終え、私はじゃじゃーんとポッキーを取り出す。


「今日は、ポッキーの日だよ!」


そう言うと、


「あぁ、今日11月11日か。」


「そういえばそんなんあったよね〜」


「…小春、それで機嫌良かったの?」


思っていた反応が返ってこない。


…せっかくのイベントなのに!


その時、秋人の携帯が鳴って、舌打ちをしながら秋人は教室を出て行った。


それを見て、伯父さんからかなと苦笑しながら見送る。すると、


「ポッキーといえば、ポッキーゲームだよね〜。」


冬也先輩がそんなことを言い出す。


「あ〜流行ったよな。ポッキーといえばそれだよな。」


夏樹先輩がそれに同意した。


…ポッキーゲームとは何だろう。ポッキーの早食い競争か何かかな。


知ってて当たり前だろ的な空気が流れていて、知らないとは言い辛い。


勝手にそう解釈していると、


「じゃあせっかくだからポッキーゲームする?」


冬也先輩がそう言った。


「はぁ?誰と誰がするんだよ。男と女の比率がおかしいだろ。小春はどうせ俺らとは出来ねえし。」


夏樹先輩がそう返す。


…私は出来ない?そうなの?そんな難しいの?じゃあ早食い競争じゃないのかな。


「え〜。小春ちゃんしたいよね?」


冬也先輩にそう聞かれる。


…したいも何も、ポッキーゲームなんて知らない。でも何だか冬也先輩の目がきらきらしてて、断りにくい。


「…うん?」


曖昧に笑ってごまかしてみた。


「じゃあしよ〜。秋人が戻ってこないうちに。」


爽やかな笑顔を浮かべて、冬也先輩がそう言った。


「いやいやいや、小春お前何言ってんの?無理だって!」


夏樹先輩が慌てたように言ってくる。


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