気ままな猫が溺愛中【完】

呼び出されました。

遅刻することなく起きて、学校に行く準備をする。7月に入ったばかりであるが、朝はまだ涼しい。そろそろテストが始まるなぁと考えながら、靴を履いて行ってきますと外に出る。


母は昨日夜遅くに帰ってきて、今日も朝早くから出社だ。「ご馳走様!行ってきます!」と書かれた置手紙が置いてあった。寝る前に作って置いていた、おにぎりと焼いたウインナーがなくなっていたため、ちゃんと食べてくれたのだろう。


今日はバイトがないため、夜ご飯は何にしようと考えながら階段を降りる。すると、


「…おはよ。」


壁にもたれるようにして秋人が立っていた。


「え!?どうしたの?」


約束してたっけと記憶をフル回転しながら、驚いて聞く。


「待ってた。一緒に行こうと思って。」


そう言って近づいてくる。


「いつから待ってたの?ここ日陰ないから暑かったでしょう?」


「…大丈夫。行こ。」


お決まりのように手をとられ、指を絡めて繋がれる。


…秋人の家って逆方向じゃなかったっけ。


「秋人、今日何時に起きたの?」


「…さぁ?」

私の歩幅に合わせて歩きながら、はぐらかすように笑みを浮かべる。


これ以上聞いても答えてくれなさそうな気がして、黙る。…でも、


「次からは連絡してね。中間地点で待ち合わせしよう?その方がいいでしょう?」


と秋人を見上げて提案する。

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